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注目の女性起業家たち

世界の女性起業家たち。時代を変えるスタートアップ起業と女性とは。

斬新なアイデアと新しいビジネスモデルを展開し、世界で活躍しつづける女性経営者たち。現在、日本においても2021年に全国の女性社長は54万を突破。調査を開始以来、初めて50万人を超えることとなっています。

信念とたゆまぬ努力によって成功を収めてきた女性起業家たち。一体どのような道のりを辿って今の成功に辿り着いたのか、クローズアップ!

好きなことで輝く。世界で活躍する女性起業家と女性の働き方。

目次

スタートアップ起業とは?

まずは、世界を変える力を持った「スタートアップ」起業に注目してみましょう。

「スタートアップ」とは、一般的には起業や新規事業の立ち上げを意味する言葉ですが、特に革新的なアイデアで短期的に成長する企業のことを指します。主に、アメリカで使われ始めた言葉でその後徐々に日本に浸透し広く知られるようになりました。

今や誰もが知るGoogleやAmazon、Facebookなどの企業がスタートアップに該当します。

そのスタートアップは、約10%が成功し、約90%が失敗してしまうという厳しい世界。
起業家にとっては超えなければならない大きな挑戦です。

そして、この壁は特にこの壁は男性よりも女性の方が難関だと言われてきました。

それは、一体なぜなのでしょうか?

理由の1つは、投資をするベンチャー企業からの資金調達に、女性が成功する確率がとても低いことが挙げられています。
SDGsなどでジェンダーギャップが問題視されてきた現代においても、2012年以降、女性が起業した会社が調達することができた出資額はほとんど当時から変わっていないと言う現実があります。

他にも、有名投資家などからの立場を利用した女性起業家へのセクハラ問題が浮上するなど、女性にとっての「起業」はさまざまな問題を抱えています。

今回はそんな逆境を乗り越えて自らのアイデアをもとに、熱意と行動力で社会を動かす女性起業家をご紹介します。

堀江愛利

「Women’s Startup Lab(ウーマンズスタートアップラボ)」の代表取締役の堀江愛利さん。

CNN「10 Visionary Women(10人のビジョナリーウーマン)」、マリ・クレール誌「20 Women Who Are Changing the Ratio(男女比を変える20人の女性)」に選出される日本を代表する女性起業家です。

「世界で活躍する女性」を生み出す会社

「Women’s Startup Lab(ウーマンズスタートアップラボ)」は名古屋発の企業で、女性起業家向けに合宿型の育成プログラムを実施しています。

世界的な女性起業家及び、外国からシリコンバレーを目指す企業を育てることを目標に、強化合宿や、講演会、投資家とのネットワーキングなどを行っています。通常よりも困難とされる女性かつ日本人が成功させたスタートアップ起業です。

起業家を支援する「アクセラレーター」は世界に数多く存在しますが、堀江愛利氏がシリコンバレーで運営するアクセラレーター「Women’s Startup Lab」は他とは少し、違った点を持ちます。

名前からもわかるように、「Women’s Startup Lab」は女性起業家の育成に特化しており、女性起業家が成功するための合宿型トレーニングとサポートプログラムを提供しています。

なぜ、女性に特化することを思い付いたのか?

堀江さんは18歳でアメリカへ単身留学し、大学卒業後にそのままアメリカの企業へ就職。
シリコンバレーでグローバルマーケティング担当として働き、シリコンバレーのスタートアップ企業を何社か渡り歩きました。

そして、その途中に出産と育児を経験。
当時のことについて、堀江さんは「シリコンバレーで生活していたのに、育児を始めた途端、おむつ替えから学校の連絡に至るまで、すべてがローテクの世界になってしまった。そこはITとは隔絶された世界。1日中、紙とペンと電話を片手に走り回っていた」と語ります。

その時に初めて、育児や介護など、男性が関わることが比較的少ない分野は、現代のテクノロジーが活用されていないということを感じ、起業を決意しました。

しかし、起業の際、女性起業家が直面する問題点に気が付きました。
それは、投資家は男性が多く、女性視点で考えたビジネスの問題に「共感を得ることが難しい」ことや起業家の多くを男性が占めているため、なかなか「女性はそのネットワークに入れない」ということです。

そして、なによりも女性が日々直面する「仕事と家族の両立」という問題。世界には「女性のリーダー」が必要だと気づいた。

そこで、堀江さんが立ち上げたのが「Women’s Startup Lab(ウーマンズスタートアップラボ)」です。
ここには、男性中心の世界に新しい風を吹き込み、より良い方向に変えていくには、社会により多くの女性のビジネスリーダーが必要という信念が込められています。

そして、堀江さんは、自身が起業の際に直面した問題点をもとに女性起業家の成功を支援する独自のプログラムを作り出すことに成功し、活動を続けられています。

「Women’s Startup Lab(ウーマンズスタートアップラボ)」では、主に名古屋でセミナーを開催しています。
https://sstartup.jp/nagoya-mirai/

少しの行動が自身のビジネスアイデアを開花させるきっかけになるかもしれません。
次は、世界で活躍する女性起業家たちについてご紹介します。

「流行に敏感な若者のニーズを察知!新時代の出会い系アプリを開発」
ホイットニー・ウルフ

米経済紙「フォーブス」の2017年版「30アンダー30」に選ばれたホイットニー・ウルフさん
その際、表紙にも抜擢されるほどの世界が注目する女性起業家です。

2012年、ホイットニーさんは20代前半でミレニアル世代の交際に革命を起こしたアプリ、「Tinder(ティンダー)」の共同設立者となりました。
しかし、順風満帆かのように見えた彼女は設立から2年後の2014年に同社を退職しています。
退職理由は、当時の同僚や上司による深刻なセクハラ問題。
その後、彼女はテキサスに移り住み、現代の女性たちが戦う問題に直面した経験を活かして、鮮やかに復活を果たします。

それが女性向けの出会い系アプリ「Bumble(バンブル)」の立ち上げです。
「Bumble(バンブル)」は、男女交際における時代遅れなルールを打ち破るために作られたアプリとして若者世代からの人気を得ています。
このアプリは、従来のいわゆる「男性が女性を誘う」と言う固定概念を覆すシステムとなっています。
「女性が最初に行動することが必要である」と言うホイットニーさんのアイデアと思想が込められたアプリはたちまちフェミニズムなど流行に敏感な若年層に広がりました。

現在アプリのユーザー数2,200万人を突破。
いち早く流行に気づく敏感さと経験と思想によって生み出されたビジネスアイデアで彼女は若くしてアメリカを代表とする女性起業家となりました。

「女性だからこそ、自身の視点からアイデアを生み出した」
ローレン・ショルティ

スタートアップ企業「Flex(フレックス)」の創業者のローレン・ショルティさん
「Flex」は画期的な生理用品を製造、販売する会社です。
「Flex」の生理用品は12時間の長時間使用でき、生理中にセックスや水泳も可能。そんな生理用品「フレックス」は柔らかい円盤型の容器で、子宮頸部に挿入するとフィットする仕組みになっています。

自身について、医療品メーカーかつ生理用品を開発する会社の創業者になるとは夢にも思わなかったとローレンさんは語っています。
というのも、彼女は起業する前は、シリコンバレーで10年以上マーケティングの仕事に従事する優秀なマーケターで、数々の起業家や大物経営者たちを目の当たりにしてきました。

そんな彼女が生理用品を開発するまでに至ったのは他でもなく「自身の悩みを考えたこと」がきっかけです。
実はローレンさんはタンポンの使用によって発症する感染症で辛い思いを経験していました。
長年タンポンによる不快な症状で悩み、生理用品について自身で探求し始めたことが起業の始まりとなりました。

「どうして誰も女性のためにより良い生理用品を作らないのか不思議でならなかった。この80年間で人類は月に到達し、テレビやインターネットを発明し、遺伝子のマッピングに成功したのにも関わらず、タンポンは1930年代に開発されて以来ほとんど何も変わっていない」

女性だからこそ、自身の悩みをビジネスチャンスに変えて行動にうつしたことが、彼女の起業家としての始まりとなりました。

女性という立場から世の中を見てみる

限られたビジネスチャンスの中、壁を乗り越えてきた世界活躍する女性起業家たち。現代には、女性として超えなければいけない高く、厚く困難な壁があると言う現実があります。

しかし、そんな壁に立ち向かいながら、今では歴史的にみても女性起業家が多くいる時代となりました。

女性として、自身の悩みと流行に敏感になること。自身の悩みに注目し解決策を見つけることが大きなビジネスチャンスにつながる可能性になります。自分の一番近くにまだ咲いていないアイデアのかけらが眠っているのかもしれません。

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