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著名人も多く受けている、モンテッソーリ教育とは?今話題の教育法を取り入れよう!

モンテッソーリ教育という言葉を聞いたことはありますか?
なんとなく聞いたことはあるけど、内容まではよく知らないという方や、今回初めて目にしたという方もいるかもしれません。

じつは、最近メディアでも数多く取り上げられている、今注目の幼児教育法なのです!

世界で活躍する成功者の中にも、この教育を受けて育った方が多くいらっしゃいます。

例えば、かの有名なビル・ゲイツ、それにGoogleの共同創始者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、Facebookを作り上げたマーク・ザッカーバーグなど、そうそうたる顔ぶればかりです。最近では、天才将棋棋士の藤井聡太さんが、この教育を受けていたことでも話題となっていますね。

2021年にはモンテッソーリ教育に関する映画も公開されました。

映画『モンテッソーリ 子どもの家』
(2021年日本公開/アレクサンドル・ムロ監督/配給:スターサンズ、イオンエンターテイメント)

この教育法を取り入れるならば、モンテッソーリを実践している施設などでも教育を受けることができますし、「おうちモンテ」として、家庭で手軽に取り入れ始める方も増えています。

今回は、そんなモンテッソーリ教育の特徴と、ご家庭での取り入れ方をご紹介します。

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目次

世界中で支持され続けているモンテッソーリ教育の歴史と特長

100年以上もの歴史を持つ「モンテッソーリ教育」という幼児教育法。

イタリアの女性医師/マリア・モンテッソーリが20世紀初頭に脳生理学に基づいて考案した教育法です。

「子どもは、生まれながら自分で自分を教育し育てる力がある」という考えのもと、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことを目標としています。

そのために、モンテッソーリ教育には、「環境」「教具」「援助者」が必要とされています。

子どもの好奇心を刺激するような魅力的な教具をそろえ、好きなように教具を選んで遊べる環境を用意します。大人の価値観で一方的に教え込むのではなく、子どもの興味や発達段階を理解し、必要なときに手助けをします。

子どもの自主性と環境をうまく結びつけることで、子どもは興味あることを満足するまで試行錯誤をしながら取り組むことができます。

その結果、自立心や積極性、生涯にわたって学び続ける力など、これからの複雑化する社会に適応するための能力を育むことができるのです。

モンテッソーリ教育で使用する「教具」とは?

モンテッソーリ教育で使用する教具は、教材というよりも、おもちゃと教材を合わせたようなものです。

教具は、「棒通し」や「シール張りセット」「ボタンかけ」などたくさんありますが、どれも子どもが興味を示し、思わずやってみたいと手に取りたくなるよう工夫されています。

色や形だけではなく、手触り、重さといった点も子どもが扱いやすいように考えられているのです。

モンテッソーリ教育では、物事を見聞きするだけでなく、実際に教具を使って体で覚えていきます。

例えば、皿などの器ならプラスチックのような素材ではなく、あえて陶器やガラスを使用するなど、「本物」を用意することを重視しています。

これは、よく似たコピー品を与えるのではなく、実際に落とすと割れてしまうので慎重に扱うなどの感覚を覚えるためです。

目的に合わせたさまざまな教具と5つの教育分野

モンテッソーリ教育には、敏感期の発達段階に合わせた5つの分野があります。

「日常生活」「感覚」「言語」「算数」「文化教育」です。

まず、敏感期というのは、子どもが何かに強く興味を持ち、集中して同じことを繰り返す、限定された時期のことをいいます。

例えば、小さな子どもが、本棚の本を全部だしてしまったり、ティッシュを延々と出し続けたり…一見いたずらに見える、その繰り返す動作も、敏感期の現れなのです。

大人が生きるために「仕事」をするように、子どもの発達・成長にとって必要な活動のことを「お仕事」と呼んでいます。
子どもの感受性の強い時期に、繰り返しながら納得できるまで活動するのです。そのために、それぞれの分野に関連した教具を使用します。

日常生活の練習

何でも真似したがる「模倣期」と「運動の敏感期」には、「シール貼り」や「紐通し」などの教具を使い、自分の体を意志どおりにコントロールする能力を身につけます。

感覚教育

3~6歳の間には子どもの五感が著しく発達します。「感覚の敏感期」であるこの時期には「円柱さし」や「積み木」、「味覚瓶」意識的に感覚器官を使った遊び・練習をします。

言語教育

「言語の敏感期」に子どもが言語能力を発達させていくのに合わせて、言語カードやなぞり文字の教具を使って、話す・書く・読む、さらに文法や文章構成力を身につけていくのをサポートします。

算数教育

子どもが数字、物の大きさ、量などに興味を示す時期は「数の敏感期」と呼ばれます。「算数棒」や「100並べ」などを使って、数量について手で扱いながら数をイメージできるように促していきます。

文化教育

言葉と数以外の、動植物、地理、地学、歴史、道徳(宗教)、音楽、体育、美術などを含む分野の能力を育みます。

使用する教具には、「動物・植物パズル」や「地球儀」などが挙げられます。「平和は子どもから始まる」とマリア・モンテッソーリが言ったように、この文化教育は、ゆくゆくは平和教育にも繋がっていきます。

モンテッソーリ教育はどこで受けられるの?

現在、全国のモンテッソーリ教育を取り入れている保育園・幼稚園・その他保育施設の数は、約700か所あるといわれています。

マリア・モンテッソーリが作った最初の子どもの家にちなんで、“幼児に対してモンテッソーリ教育を実践する施設”のことを、世界中で「子どもの家」と名付けるようになりました。日本でも、「子どもの家」という名前がつくところが約40か所あります。

ですが、「子どもの家」という名称の利用に、特に許可が必要なわけではないため、お互いに関連があったり、系列組織であるというわけではないようです。

それぞれの施設によって取り入れ方は異なるので、詳しくは各施設へ問い合わせて確認をした方がよいでしょう。

家庭でのモンテッソーリ教育の取り入れ方

モンテッソーリ実践施設に通わせたり、教具を購入したりせずとも、近頃、「おうちモンテ」として気軽に取り入れている家庭も増えています。

おもちゃで代用したり、100均の材料で手づくりしたり、親子で楽しく取り組めそうです。モンテッソーリ教育の基本は、「子どもが自分でできるように手助けをする」ことです。

指先が上手に使えるようになったり、数の概念を身に付けたりするような「お手製教具」を作ってみてはいかがでしょうか?

また、おもちゃの収納をモンテッソーリ式にするのもおすすめです。

モンテッソーリ式おもちゃ収納のポイントは3つ
  • 見やすく、自分で教具が選べる
  • 取り出しやすい、自分で教具が運べる
  • 自分で教具をお片付けしやすい

子どもたちはいつも同じ場所に同じ物があることに安心します。リビングなど親の目の届くところに専用棚を置きましょう。

棚は、子どもが出し入れしやすいサイズで、明るい色の自然素材がおすすめです。よく遊んでいて、今後も遊びたいおもちゃをひとつずつ並べます。ひとつずつ並べることによって、数を制限しやすく、元の場所に返しやすくなります。

また、数を制限することで子どもは集中しやすくなるというメリットもあります。同じ種類のものはトレイやカゴでまとめるといいでしょう。

それほど夢中ではないが、今後も遊びたいおもちゃは、一旦クローゼットや押し入れに入れ、ローテーションで入れ替えしましょう。

家庭での取り入れ方法として、もうひとつおすすめなのが、料理のお手伝いです。モンテッソーリでは「原体験」を重視していることから、お手伝いを通して、本物に触れてみるのもいいでしょう。

例えば、野菜の皮を剥いてもらったり、玉ねぎをスライスしたり。間近で火をみる機会ともなります。

子ども用やおもちゃではなく本物を体験することは、脳に刺激を与え、言語能力や感覚能力を育てるためにとても大切です。

子どもが興味を示したら、いろいろな「本物」を体験させましよう。

まとめ

今回は、世界でも注目されている「モンテッソーリ教育」の特徴と、家庭での取り入れ方をご紹介しました。

今後の社会は、今までと違って予測できない時代が来ると言われています。そんな中では、自分で決断し行動しながら生きていく力が求められています。

自立心や積極性、生涯にわたって学び続ける力など、モンテッソーリ教育は、まさに今の時代の子どもたちに必要なのです。

「子どもはできないのではなく、やり方を知らない」という考え方に立つことが大切です。自分のことが自分でできるようになった子どもは、「自立」に向けて大きな一歩を踏み出します。

専門の施設に通うのもひとつの方法ですし、家庭で手軽に取り入れてみるのもよいでしょう。

子どもを健やかに育み、大きく成長してほしい気持ちは変わりありません。その子が自分らしく自らの力で生きていけるように、必要な力を伸ばしていけるといいですね。

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