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子どものゴールデンエイジって?運動神経の発達と効率的な過ごし方を知ろう!

子どもの運動神経、気になりますよね。「うちの子は活発だから、運動神経がいいと思う!」という方や、「両親ともに運動やスポーツが苦手だったから大丈夫かしら…」と、心配している方もいるのではないでしょうか。

実は、運動が得意になる可能性は誰でも持っています。お子さまの運動神経をよくしたいと考えているのであれば、「ゴールデンエイジ」の最適な過ごし方について知っておきましょう。
今回は、近年注目を集めている、「ゴールデンエイジ」とその過ごし方についてご紹介します。

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目次

プレゴールデンエイジとゴールデンエイジ

専門家の認識により年齢の定義には幅がありますが、ゴールデンエイジはおよそ9〜12才頃の年代のことを指します。また、その前段階である、5~8歳頃のプレゴールデンエイジも同様に重要だと考えられています。

人間の発達過程を示したグラフ「スキャモンの発育曲線」をご覧ください。赤の点線が神経系の発育量を示しています。神経系(神経回路)の発育量は、5歳頃までに成人の80%、12歳頃までにほぼ100%に達することがわかると思います。

神経の発育が著しいこの時期に、さまざまな動きを経験し、より多くの刺激を与えることで、運動能力を大きく伸ばすことができるのです。
そのため、ゴールデンエイジのみならず、その準備段階であるプレゴールデンエイジから、意識しておくことが大切です。

プレゴールデンエイジ(5~8歳頃)

プレゴールデンエイジは、神経回路が80%まで形成され、急激な成長を迎える時期です。運動能力の基礎はこの時期に形成されるので、スポーツの種類やルールにとらわれずに、親子で楽しく生活に取り入れましょう。

例えば、スピード・コントロール・すばやさ・バランス感覚などの基本的能力が身につく、以下のような運動遊びがおすすめです。

プレゴールデンエイジにおすすめの運動・遊び

キャッチボール
  • バランス感覚が身につく
  • 体全体の動作コントロールが身につく
  • スピードに対する認知力が高まる
  • 空間認知能力が養える

大きさの違うボールを使うと効果が高いそうです。

おにごっこ
  • 基礎体力がつく
  • 楽しく体を動かせるので、運動への意欲を生む
  • とっさの判断力、先を読む力が養われる
  • 素早く動きを切り替える瞬発力

短時間でもかなりの運動量になります。

砂場遊び
  • バランス感覚が身につく
  • 砂の型抜きなどを崩さないように、慎重さが身につく
  • 重たいバケツを持つなど、筋力がつく

他にも、公園の遊具で遊んだりすることでも、運動神経を鍛えることができます。子どもが興味を示すものはどんどん取り組ませてあげるといいでしょう。
そして、出来たことは褒めてあげましょう。褒めることは、運動が好きになるきっかけになります。
このように、プレゴールデンエイジは、親の関わりと環境作りが鍵となります。

この時期に発達した神経回路があるからこそ、ゴールデンエイジに突入した子どもが特定のスポーツを始めたときに、技術を存分に吸収できるようになるのです。

ゴールデンエイジ(9~12歳頃)

ゴールデンエイジでは、神経系の発達がほぼ100%になるため、動きの習得にもっとも適した時期といえます。この時期の子どもは、見ただけで動きのコツをつかみ、その動作を即座に習得します。

プレゴールデンエイジでおすすめした遊びに、戦術や状況判断などを考えさせる要素を加えたり、複数のスポーツに取り組むのに最適な時期です。このときに覚えた技術は大人になっても忘れないといわれているので、お子さまが興味を示したスポーツにどんどん挑戦させてあげましょう。

近年活躍している多くのトップアスリートが幼少期に2~3種類のスポーツを経験しているそうです。

子どものうちにいろいろなスポーツを経験したほうがいい理由として、例えば、野球のボールを投げる動きは手先の感覚が身につきますし、ほかのスポーツにおいてもスピードを意識した動作につながります。サッカーだったら足腰も鍛えられるでしょう。何かのスポーツで身につけた能力や技術はほかのスポーツでも活きてきます。

そのため、この時期に色々な運動・スポーツを経験することが大切なのです。

ゴールデンエイジにおすすめの運動・遊び

プレゴールデンエイジにおすすめの遊びに、ルールや条件を加える
  • 例)例:おにごっこ→こおりおに・てつなぎおに
  • 例:キャッチボール→フライングキャッチボールなど道具を取り入れてみる

ルールが加わることで、思考力や判断力を高める

なわとび
  • リズム感覚とバランス感覚を同時に鍛えられる
  • 筋力がバランスよくつく

難しい飛び方に挑戦することで、体をイメージ通りに動かせるようになってきます。

複数のスポーツを始める
  • 基礎体力がつく
  • 各スポーツの技術を学べる
  • 精神面やマナーといった心の成長

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運動能力と学力の関係

実は、ゴールデンエイジは運動能力だけではなく、学力が飛躍的に伸びる時期でもあります。

学力の面では、「感受性期」「臨界期」と呼ばれています。楽器演奏や運動・言語の習得などの一部の脳機能は、一時期に急激に発達し、その後は発達がゆるやかになる、あるいは変化しにくくなることが知られています。

最新の脳科学の研究では、運動が脳を活性化させることがわかっています。
つまり、ゴールデンエイジにたくさん運動をすることで、集中力や記憶力を高め、勉強のパフォーマンス向上につながるのです。
運動をすると学力もあがり、脳を鍛えると運動能力もあがるという相関関係にあるようです。
柔軟な脳を持つ吸収率が高いこの年代は、スポーツも勉強もバランスよく取り組むべきだといえるでしょう。

ゴールデンエイジが注目されるようになった理由

昔はゴールデンエイジに必要な動きは、外の遊びで身につけていました。遊びながら自然に身に付けてきたので、「ゴールデンエイジにこのような運動が必要です」と注意することもなかったのです。

それに対し、今の子どもたちは親世代に比べ、外で遊ぶ時間が大きく減っています。
また、社会全体として危険なことは避ける風潮が非常に強く、現在では運動の代わりになるような遊びがしにくいのが現状です。

これは日本に限らず、先進国共通の現象でもあります。
このような現状により、現代の子どもの運動能力は年々低下しています。そこで、より効率的に運動能力を伸ばそうと、ゴールデンエイジが注目されているのです。

昔遊びでコーディネーショントレーニング

ゴールデンエイジには、コーディネーション能力を伸ばしましょう。
コーディネーション能力とは、さまざまな種類の能力が総合的に発揮される能力のことです。簡単に言うと、自分の体を思い通りに動かす能力のことです。
例えば、筋力やジャンプ力があっても、それだけでは、運動神経がいいとは言えませんよね。

それぞれスポーツにおいて必要な能力ですが、脳によって「コーディネート(協調)」され、「すばやい」「たくみ」な動作ができることで、「運動神経がいい」と言われるのではないでしょうか。
コーディネーショントレーニングを行うことによって、この能力を鍛えることができます。

元々、旧東ドイツにおいてトップアスリート育成の為に研究・開発されたトレーニング方法ですが、家庭や遊びでも鍛えることができるので、そう難しく考える必要はありません。
例えば、昔遊びのけんけんぱ、ゴム跳び、鬼ごっこなどには「コーディネーション能力」を向上させる要素がたくさん詰まっています。

  • 「けんけんぱ」「ゴム跳び」・・・跳力、バランス力・空間認知力
  • 「鬼ごっこ」「かくれんぼ」「だるまさんがころんだ」・・・走力・判断力・体の動きを止める姿勢制御
  • 「めんこ」・・・投げる動作・肩の使い方

コーディネーショントレーニングの特徴である、複数の動きを同時に行うことで、脳が刺激され活性化します。
多彩な動きを経験し、体全体を器用に動かすためのベースとなる「すばやさ」「たくみさ」を身に付けましょう。

まとめ

一生のうちで、もっとも運動能力が発達するゴールデンエイジ。

プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジともに、さまざまな動きを経験することが大切だということがわかっていただけたと思います。
運動能力と学力の相関関係を考えても、この時期に何もしないのはもったいないですね。

子どもの運動神経は運動系の習い事だけではなく、遊びや日常生活の中でも十分伸ばしていくことが可能です。そのためには親との関わりと環境作りが鍵となるのです。
そして最も重要なことは、子どもたちが充実感や達成感を味わうことです。この気持ちが、運動や自分自身に対する自信を持つことにつながり、やればできるという考えを育んでくれます。

今回の記事を参考に、楽しみながらゴールデンエイジを過ごしてもらえたら幸いです。

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