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ゴールデンエイジまでの食事で変わる子どもの知能!食生活を見直してみよう!

「賢い子を育てる」というと、どんなことをイメージしますか?
幼児教育、習い事にもたくさん通わせて…どんな学校に行けるか…

つい、勉強の方に意識が向いてしまいがちです。
ですが、勉強するのも、健康的に過ごせるのも、脳がしっかりとしていなければなりません。

子どもの脳の発育は、ゴールデンエイジ(6才ぐらい~)までにほぼ完成してしまいます。
脳と身体によい食べ物を知って、食生活を見直してみましょう!

子どものゴールデンエイジって?運動神経の発達と効率的な過ごし方を知ろう!

目次

子どものIQと食事の関係

加工食品をたくさん食べて育った子どもは、そうでなかった子どもに比べてIQ(知能指数)がやや低くなるという研究結果が、英国医師会が発行する専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」で発表されました。
子どもの食事とIQに関連性、健康志向の食事で有意に高く 英研究|AFPBBNews

イギリスの1万人以上の子どもを対象にした調査で、食生活を3つのパターンにわけIQテストを行いました。
その結果、幼児期の食事が「加工食品」中心だった子どもと「健康的な食事」が中心だった子どもでは、平均IQに有意差が見られました。

食事にお金をかけられる環境である場合、子どもの教育にも熱心な傾向があるため、一概にIQと栄養を直接結びつけることはできませんが、
子を持つ親ならば、興味深い内容です。

反対に、IQが下がるといわれているのは、スナック菓子、ジャンクフードを頻繁に摂取していた人。
豪マッコーリー大学ら研究チームは、「20代の健康な成人に1週間にわたってジャンクフードの食事を実践させたところ、海馬の機能が損なわれた」との研究成果を発表しました。
参考:「ジャンクフードは脳の食欲制御機能を損なわせる」との研究結果|Newsweek日本版

ジャンクフードは、塩分・糖分が高く、乳脂肪、飽和脂肪酸を多く含んでいます。
このような食事を続けた後には、脳中で記憶と空間認知を司る海馬の機能低下が見られたのです。

さらに、別の研究では、「妊娠中に魚をよく食べた母親から生まれた子どものIQは高くなる」という報告もあります。
上記のような研究結果をみると、賢い脳と丈夫な身体を作るためには、食事と補食(おやつ)から、適切な栄養をとることが重要であるといえます。

生まれてから5年で脳の85%がつくられる!

幼児期のうちに人間のすべての基礎はつくられます。
中でも、脳の発達は他の神経系に比べ、早期に急速に発達します。

子どもの脳は、5歳くらいまでに大人の85%、ゴールデンエイジ(6歳ぐらい~)までに大人の脳の90%まで成長し、小学校を卒業する12歳ころにはほぼ完成します。将来かしこい人になるかどうかは、ゴールデンエイジまでのこの時期にしっかりと脳をつくることが、大きく関わっているのです。

細胞は食べたものを材料につくられていますが、それは脳も同じです。
脳の6割は脂質で、残りの4割はたんぱく質で構成されています。

良質な脂質である「オメガ3脂肪酸」は魚油、ナッツ類、亜麻仁油、などに豊富に含まれています。
脳の成長を支え、日々の勉強をサポートするために、必要な栄養素を食事から摂取しましょう。

脳の発育に役立つ栄養素

DHA(ドコサヘキサエン酸)

サバやイワシなど、青魚に大量に含まれる油脂分で、脳の神経細胞に使われる栄養素です。
記憶力や集中力など、脳の働きを高めることが分かっています。

たんぱく質

肉類や魚類などの動物性たんぱく質と、大豆などに多い植物性たんぱく質があります。
脳をはじめ全身の細胞を作る、重要な栄養素です。

カルシウム

牛乳や小魚に多い栄養素。脳の神経伝達物質のメカニズムに大きく関わっていることがわかっています。
カルシウムは脳の活動をスムーズし、記憶力を増強するのに使われています。

レシチン

脳の働きをサポートする不飽和脂肪酸(常温で液体が多い)の一種。脳の細胞壁の材料であり、神経伝達物質の「アセチルコリン」を生成します。
なかでも「大豆レシチン」は、血液中に長く留まることができるため、記憶力や学習能力アップに役立つことが期待されています。

脳のエネルギー源

脳のエネルギーとなるのは「ブドウ糖」です。
炭水化物や砂糖などから糖質を取り入れます。胃腸で消化吸収されたブドウ糖は血液の流れに乗って届けられ、脳の活動を支えています。
しかし、脳はエネルギーを貯めておくことができません。

スナック菓子や甘いジュースなどのジャンクフードにたくさん含まれている白砂糖はすぐにブドウ糖となります。
ですが、血糖値が急上昇してしまい、それを緩和するためにインスリンが大量に分泌されます。
結果的に低血糖状態になってしまう恐れがあります。

反対に、炭水化物は体に取り入れてからゆっくりと糖に変わっていきます。
中でも、玄米や分づき米などのあまり精製されていないものは、体内に入ってからブドウ糖へと分解されるまでに時間がかかります。
そのため、少しずつ脳へエネルギーを送ることができるのです。

脳にエネルギーを送っているのは血液です。
鉄が不足していると貧血になり、脳へ栄養が届けられにくくなります。

脳に供給される栄養が不足していると、集中力が続かない、イライラする、すぐに眠くなるなど、心と体に様々なトラブルが起こります。
毎日適切な量のエネルギーを脳へ届けるために、バランスのよい食事をとりましょう。

どんな食事がいいの?

脳の発育・エネルギー供給のために、良質な脂質・タンパク質・ブドウ糖を取り入れられる食事を意識します。
ごはん、お味噌汁、魚などの和食が理想的です。

朝ご飯など時間がないときは、鮭フレークおにぎりや納豆ご飯、卵かけご飯でも大丈夫です。
朝食はパン派という方は、茶色い全粒粉やライ麦パンにすることでも、血糖値の急上昇は抑えられますよ。
シリアルや菓子パンなど、甘いものだけにならないよう注意しましょう。

糖質の高すぎる食事は血糖値の振り幅が激しくなるため、血糖値が緩やかに上昇する「低GI食品」(大豆製品・そば・さつまいも・きのこ類・ヨーグルト・バナナ・りんごなど)を取り入れましょう。

血糖値は緩やかに上がると下がりにくいという特徴があるので、集中力も持続します。
朝食はその日のコストパフォーマンスにも関わってきます。

脳エネルギーである糖質を蓄えるためにも、食事を抜いたりせずにしっかりとることが大切です。

子どもの食事に取り入れるべき10品目!

動物性タンパク質で身体と脳を作ります。吸収率が高いヘム鉄で貧血予防。
ヒレ肉やモモなど脂の少ない部位がよいです。飽和脂肪酸(常温で固まる脂が多い)は取りすぎると血液の状態が悪くなります。

魚(青魚・サーモン)

DHAが豊富に含まれています。サバの水煮缶95gで、一日に必要なDHAがとれます。
また、同じく豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は、血液をさらさらにして栄養の運びをスムーズにします。

完全栄養食品と呼ばれ、9種類のアミノ酸を含む動物性たんぱく質。ビタミン類も摂取でき、学習能力を高めるレシチンも豊富に含まれています。

大豆・ナッツ類

アーモンドやピーナッツなどのナッツ類にはオメガ3やオメガ6といった不飽和脂肪酸が含まれています。
さらに、考える力を高めるといわれている、葉酸やビタミンE、ビタミン6なども豊富です。

牛乳・乳製品

乳製品に含まれるグルタチオンと呼ばれる成分は、脳の働きに関わることが分かっています。
脳内の酸化を防ぐ、ダメージを与える物質から守るなど、さまざまな効果が確認されています。

緑黄色野菜・果物

ビタミンやミネラルがたっぷりで、免疫力アップします。
水に流れてしまうビタミンやカリウムなどの栄養素は、スープごといただきましょう。

芋類

肌荒れや風邪予防に効果的なビタミンC。芋類に含まれるビタミンCは熱に強く、壊れにくいのが特徴です。
豊富な食物繊維で腸内環境を整えます。さつま芋は、甘みもあっておやつに最適です。

海藻

鉄・カルシウム・ヨウ素などのミネラルが豊富。
中でも、「めかぶ」や「もずく」などのネバネバに含まれる成分「フコイダン」は免疫力を高める効果があるとされています。

きのこ類

抗ウイルス作用のあるビタミンDは、魚ときのこに含まれており、インフルエンザ予防に効果的です。
タンパク質、脂質、糖質の吸収を高めるナイアシン・ビオチンなどが多く含まれています。

毎日少しずつでも摂りましょう。すべては難しくても、この中から1日に7つ以上を目標にすると、バランスのよい食事に近づきます。
とくに油の質は、お子さんの脳にも大きく関わりがあるものなので、良質なものを選ぶことが大切です。
また、食事に彩りを意識すると、見た目も栄養のバランスも整えることができます。

できるだけ避けたい。育脳にNGな食品3つ

トランス脂肪酸

市販のお菓子やファストフードによく含まれている「トランス脂肪酸」は、アメリカでは2018年から原則として使用を禁止しています。
よい油が不足した状態で、トランス脂肪酸を摂取すると、それが、脳神経の材料として使われやすくなります。
こうした状況が続くと、脳の機能低下を招き、精神に影響を与えます。

食品添加物

人工甘味料、保存料、着色料に代表される食品添加物。発がん性や白血病、免疫障害などが懸念されています。

白砂糖

白砂糖吸収のために体内のカルシウム、ビタミン類などを消費。
また、血糖値の急激な変動により低血糖に陥りやすい。低血糖状態ではアドレナリンが分泌されやすく、攻撃的になります。

以上が、脳と身体の発育によくないとされている食品3つです。発達が著しい子どもの時期には極力避けたいですね。

まとめ

脳はゴールデンエイジまでに作られ、良質な「脂質」「タンパク質」「糖質」が必要であることがおわかりいただけたと思います。
常に、食べるものが将来の身体を作っているということを意識しておきましょう。

すべて実践しようと思っても、負担になっては長く続けられません。
まずは、お子さんとコミュニケーションをとりながら、楽しく食事できるよう取り入れてみてください。

今からでも遅くはありません。子どもの食生活を見直してみましょう!

 

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