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なぜ、世界の起業家たちは「SDGs」に注目するのか?

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これからの未来に向けて、人類が本気で取り組まなければならない課題として掲げられているSDGs(持続可能な開発目標)
数年前までは聞き馴染みのなかったこの言葉は、ビジネスに取り組む人々の間で耳にしない日はなくなりました。

世界中のリーダーとして活躍する起業家たちが中心となり、ビジネスに取り組むにあたって見逃せない存在となった「SDGs」。

一体SDGsとは何なのか?
また、なぜ世界のリーダーたちはSDGsに取り組んでいるのか?

今回は、世界のトップを走るブランドや企業家たちが現代のビジネスの一手として選択する「SDGs」についてクローズアップしていきましょう。

目次

SDGsとは?

SDGsとは・・・
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。
自分の子どもや孫、その先の世代が安心して暮らせる世界の実現を目指して、国連が17の目標を決めました。

今、世界中の様々な国が環境問題(気候変動)・貧困・紛争・人権問題・新型コロナ等の感染症、多くの課題に直面しています。
このままでは、安定してこの世界で暮らし続けることが困難になっていくのではないか…。そのようなことが懸念される状況に陥っています。

そんな中、「世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決していこう」という計画・目標として掲げられたのが「SDGs」です。

なぜ、根世界の起業家たちがSDGsに取り組んでいるのか?

世界が取り組むべき目標として掲げられた「SDGs」は、国が行う政策や取組みの枠を超えて、今や世界中の企業が優先的に取り組む企業活動の一つとなっています。
そこには、もちろん世界のため、人々のためになることをしたいという考えがあります。
しかし、それに加えて、会社にとって利益になる、という考えのもと「SDGs」の活動に取り組んでいる企業が多くを占めています。

そこに大きく関係しているとのは、「ESG投資」と呼ばれる考え方です。
「ESG投資」とは、環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行われる投資のこと。
現在、世界の投資家たちは、投資先の決定を行う際、SDGsなど社会に配慮した持続可能な活動を行なっているかどうかを重視しています。
つまり、SDGsに当たる持続可能な活動をすることは投資資金を集めることに繋がります。
また、他と違うような活動はメディアの注目を集めて会社のPR活動になるケースも多く見られます。

こうして、起業家たちにとっては見逃せない存在となった「SDGs」。
では、世界のトレンドを牽引する存在である企業は、一体どのようなSDGs活動を行なっているのでしょうか?

ご紹介いたします。

GUCCI(グッチ)

業界の先陣を切って対策を講じているのが、イタリアのラグジュアリーファッションブランド「GUCCI(グッチ)」です。
「ラグジュアリーおよびファッション業界におけるサステナビリティの新たな指標を示す」ということを目標に活動しています。

グッチは、2017年、事業活動に伴う環境への影響を減らすだけでなく、事業活動に携わるすべての人々の生活を向上させることを目指す長期事業計画「Culture of Purpose(カルチャー オブ パーパス)」を発表しました。

そして、自社やサプライヤーを含むサプライチェーン全体で、事業活動からの温室効果ガス(GHG)排出を完全に相殺する「カーボンニュートラル」を達成。

再生可能エネルギーの使用や、レザーの端切れの再利用といった取り組みにより、事業活動に伴うGHG 排出を削減しました。

また、近年、プラスチックごみによる海洋汚染が問題視されていることを受け、海洋汚染の一因とされる石油由来の合成繊維への依存度を減らすため、使用済みペットボトル原料の「Newlife™(ニューライフ)」ポリエステル繊維や、漁業用の網や廃布、カーペットなどから作られた「ECONYL®(エコニール)」再生ナイロン繊維を製品に利用しています。

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また、ファッション業界では当たり前となっていた、毛皮などを提供する動物資源に関する問題。
洋服の製作段階で動物に苦痛を与えないよう求める声が強まっていることをいち早く察知したグッチは、2017年10月、翌2018年からミンクやフォックスなどの毛皮を製品に使用しないと発表し、大きな話題となりました。
マルコ・ビッザーリ社長兼最高経営責任者(CEO)は当時、イギリスのメディアに対し、動物の毛皮の使用は「少々時代遅れ」だと述べた上で、「環境と動物により良いことをする努力を続ける」と表明し、現在は合成素材のエコファーやラムウールを代わりに使用しています。

最高責任者であるビッザーリCEOは、「グッチは今後も、環境への影響を回避・削減するためのスマートで戦略的な方法を追求し、サステナビリティを推進するためのイノベーションに投資していく」と、SDGsを中核にしたビジネスを今後も展開していく考えを表明しました。

参考:MIRAI PORT|環境×ファッション グッチはカーボンニュートラルに(前編)

Lamborghini(ランボルギーニ)

気候変動問題を背景に電動化が進む自動車業界
そんな世界情勢の中、はたしてスーパーカーメーカーは存続できるのでしょうか?

本社、工場の脱炭素化など、かねてからSDGsに積極的だったランボルギーニでは、新たな取組みが注目されています。

それは、ほとんどの自動車メーカーにとって避けて通れなくなりつつある電気自動車(EV)への取り組みです。
ランボルギーニは、2024年までに、全モデルをプラグイン・ハイブリッド車にする計画だと表明しました。
その直後にはランボルギーニ初の完全電動車が予定されているとのことです。

ランボルギーニがこれまでに培ってきたノウハウを活かして、新たなニーズにも応えつつ時代の要請に沿った電動化を進めていきたいと語っています。

ブランドとしてのアイデンティティは、「ブレイブ(勇気ある)」オーセンティック(本物)」「アンエクスペクティック(予想外)」の3つ。
SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みも、そのアイデンティティに沿ったものを今後行なっていくとのこと。

新たな挑戦という、勇気ある選択を通して世の中にインパクトを与え、同時にこれまで培ってきたヘリテージやDNAを尊重し、なおかついい意味で予想を裏切る。電動化の一連の流れにもしっかり、3つのアイデンティティが息づいています。

参考:Webモーターマガジン|ランボルギーニ「脱炭素に向けた3つのステージ。勇気ある選択がインパクトを生む」【創刊800号記念インタビュー特集】
参考:Esquire|ランボルギーニCEOが語る「2024年までに全車種をハイブリッド化へ」

女性起業家にとってのSDGs

SDGsの目標のうちの一つが、目標5「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」です。
SDGsでは、女性に対する差別、暴力などの有害な行為に終止符を打ち、ジェンダー平等や女性のエンパワーメント(「権限を与える」「力を付けてやる」などの意味)が、健康を促進し、不平等と女性に対する暴力や貧困、飢餓の撲滅につながることだと考えられています。
この達成こそが、男女の間の不平等な力関係を改善し、持続的および実質的なジェンダー平等へと向かうことができるでしょう。

そのために、女性の社会進出をサポートする働きが推し進められています。

例えば、美容液や化粧水・口紅の企画・販売を行なっている、ちふれホールディングス株式会社では、“女性を応援する企業”として、社内外において女性を応援するための様々な取り組みを行っています。

その取り組みの一環として、2013年8月、「ちふれ女性起業家支援制度」が導入されました。
チャレンジ精神旺盛な女性起業家を支援することで、世の中で活躍する女性の輩出に貢献したいと考えているとのこと。

「ちふれ女性起業家支援制度」では、日本国内で起業を目指している、もしくは日本国内ですでに起業しており、積極的に事業を拡大したいと考えている女性(学生・主婦・就業者・子育て中の方、子育てが終わった方等)を対象に、起業を支援します。

応募を募り、当社審査により承認された事業に対し、起業にあたっての費用的なサポート、セミナーの開催などを行っているとのことです。

◆「起業を目指す女性の支援」ちふれホールディングス株式会社
https://www.chifuregrp.co.jp/csr/woman_support/floatation.html

世界のトレンドが、女性のさらなる活躍を促しています。
身近にある、自分をサポートしてくれる制度を活用し、率先してビジネスや生活でSDGsに取り組んでいきましょう。

生活の中で活躍する「SDGs」のアイテム

日本では、世界的に見ても「SDGs」に関するアイテムを数多く開発されています。
生活の中に「SDGs」を感じる機会を増やし、ビジネスにも活かしていきましょう。

「エルゴン」は、世界で唯一ヘアケア製品に特化した国際グリーン認証”mother science(マザー・サイエンス)”を取得しています。
“mother science”は、一般的なオーガニック製品に対する基準よりもはるかに厳しい基準が定められていますが、その厳しい基準は製品に使用される成分だけではありません。
原材料の生産地、その加工方法、容器や包装に使われる素材まで、製品づくりに一貫して、細かなガイドラインが定められています。

また、髪や肌だけでなく、「地球」の未来を守るために、環境への尊重を大切にしています。

ハイキャリア女性が求めている第一印象を叶えてくれる「エルゴン」
見た目への配慮とともに、世界のトレンドに敏感なハイキャリア女性の生活をサポートしてくれるアイテムとなってくれることでしょう。

参考:https://elgon.co.jp/f/concept

まとめ

世界のトレンドを、いち早くキャッチする。
そして、自身のブランドの信念やアイデンティティを守りつつ、取り入れていく。
そのような絶妙なバランス感覚を身につけながら、「SDGs」をビジネスに活かすことが、女性起業家としての成功の鍵の一つであるといえるでしょう。

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