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はじめてのマクロビオティック!何から始めればいいの?【入門編】

日本の思想家である桜沢如一が提唱した「穀菜食」中心の食事法「マクロビオティック」。

ジョン・レノンやマドンナが実践していたことで知られているので、ご存知の方も多いと思います。いま、「SDGs」「プラントベースフード」の広まりとともに、環境保護の観点からも見直されている注目の食事法です。

バリキャリ女性に役立つ食生活とは?仕事のパフォーマンスと食事の深い関係。

目次

マクロビオティックの基本とは?

マクロビオティックは、日本で初めて「食育」を提唱したといわれる石塚左玄氏の「食養」の理念を基礎に、思想家の桜沢如一氏が1928年頃から健康や長寿を目指す「食事法」として運動を初めたと言われています。その後、弟子である久司道夫氏らとともに欧米での普及活動を行い、アメリカを中心に日本よりも先に海外でブームとなりました。

マクロビオテックは伝統的な日本の和食が基本。
玄米ごはんを中心に、野菜のおかずをいただき原則として肉類、卵、乳製品は控えるようにします。

マクロビオティックの食事法は、自然に沿って生きる3つの考え方に基づいています。
マクロビオティックの創始者である桜沢如一氏によって創設されたマクロビオティックの普及団体「日本CI協会」が運営する料理教室「リマ・クッキングスクール」では、このように説明しています。

■陰陽調和(いんようちょうわ)

マクロビオティックでは、東洋の伝統的な世界観「陰陽」を考えの柱にしています。
食べ物では、例えば「体をあたためるものは陽性、冷やすものは陰性」というように分けています。
健康を維持するためには、どちらかに偏らずバランスをとった「中庸」の状態でいることが大切としています。

その方法は、「陽性」「陰性」どちらも食べてバランスをとるのではなく、「陰陽」が極端に強いものではなく、できるだけ「中庸」に近い食べ物を摂り入れること。
すると、自然にバランスがとれた心も体も強い状態を維持できるとしています。

食べ物の陰陽についてはこちらに詳しく紹介されています。
参照:https://lima-cooking.com/macrobiotic/yinyang-2/

■一物全体(いちぶつぜんたい)

マクロビオティックでは、「食べ物は、丸ごと食べるほうがいい」と考えられています。
野菜なら葉、皮、根など、魚なら頭、骨までということになります。

例えば、米なら玄米、魚ならしらす干しなどの小魚類がそれに当たります。玄米は土にまくと芽がでますが、白米は腐ってしまいます。
生き物は、「丸ごと」で生きているので、「命」をそのままいただくほうが、栄養が高い、バランスが良いという考えです。

参照:https://lima-cooking.com/macrobiotic/ichibutsuzentai/

■身土不二(しんどふじ)

「身土不二」とは、「地産地消」と同じような意味。「住んでいる土地でとれた季節のものを食べると身体にいい」という考え方です。

「陰陽」の考えにも通じますが、熱帯地域から輸入されたものは身体を冷やす働きがあります。それを日本の真冬に食べると、身体がよけいに冷えて調子が悪くなるかもしれません。

国産品や旬のものを選んで食べるようにしましょう。

参照:https://lima-cooking.com/macrobiotic/shindofuji/

マクロビオティックは、「健康維持、体質改善、治病、長寿」を目的とする穀菜食を中心とした食事法のことです。
そして、その食事法には次の5つの基準が必要としています。

身体は食べるもので作られます。自然に沿って食べるものを選ぶことで、健康な身体でいられると考えられています。

食品の品質基準

マクロビオティックで使用する食品は、次の品質基準が必要です。

  • 住んでいる土地のものや国内産のものを優先(地産地消)
  • 農作物は丸ごと食べるため、オーガニックなものを選択
  • 伝統的な製法で作られたものを優先
  • 遺伝子組み換え作物は使用しない

参照:http://www.ci-kyokai.jp/rinen.html

食品の選択基準

マクロビオティックでは食品を 次の基準により選択しています。

  • 主食は玄米や分づき米、全粒粉など全粒に近いものを使用
  • 動物性は、丸ごと食べられる魚介や小魚にとどめる
  • 副食は野菜や海藻、豆類を主とします
  • 白砂糖、グラニュー糖などの精製等は使用しない
  • 安全性や機能性が明確でない添加物の入ったものは選ばない
  • 目的に応じて、機能性食品を有効に活用する

参照:http://www.ci-kyokai.jp/rinen.html

※食べるものの割合についても決まったバランスがあります

食品の摂取基準

マクロビオティックでは食事の摂取基準を次のようにしています。

  • 素材を味わい、栄養がきちんと吸収されるように一口ごとに最低30回以上、よくかむこと
  • 食事の量を腹8分目にすること
  • 食事ときの水やお茶の摂取を控えめに
  • 旬の野菜を摂ること

参照:http://www.ci-kyokai.jp/rinen.html

生活習慣に関する原則

マクロビオティックでは、健康な身体の維持のために呼びかけている生活習慣があります。

  • タバコの禁止
  • 飲酒は少量に。健康でない人は禁止
  • 完食は少量に。健康でない人は禁止
  • 睡眠や休息は十分にとる
  • 毎日、適度な運動をする

参照:http://www.ci-kyokai.jp/rinen.html

マクロビオティックの料理方法

マクロビオティックの調理方法は、「陰陽」と「一物全体」の考えをもとにした基本原則があります。

  • 食べ物は皮をむかず、芯や根も工夫して食べる
  • なるべく茹でこぼさない(アクをぬかない)

引用:http://www.ci-kyokai.jp/rinen.html

マクロビオティックはどんなひとにおすすめ?

ここまでをみていると、かなり厳しい食事法のように思えて実践するのが難しそうと感じた人も多いのでは。

実際に、厚生労働省が令和元年に行った「令和元年 国民健康・栄養調査」の結果で、「健康な食習慣の妨げとなる点」との問いに対して、最も多かった回答は「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」、次に「面倒くさいこと」の答えでした。

参照:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要PDF|厚生労働省

健康な食習慣に興味を持っても、みなさん忙しくて実践できないと考えていることがよくわかります。
しかし、実は忙しい人にこそおすすめしたいのがマクロビオテック。

マクロビオテックは、そもそも日本の伝統的な食事を基礎として考えられているため、身近に手に入る食料品を使います。
また、いつもの食事を少し意識したり、一日1回、週に1回だけでも実践したりと「プチマクロ」を提案しているのが、西邨マユミ先生。

マクロビオティックの世界的権威である久司道夫氏に師事し、あのマドンナのパーソナルシェフを務めた先生です。
病気や体調を崩したから食事を改善するのではなく、健康な体を維持するためにマクロビオテックを提案されています。

マドンナのような鍛え上げられた身体をみればわかるように、ハードなトレーニングをするアスリートも実践しているそうです。
また、表面的なことではなく、身体の中から美しくなりたいと願う人にもおすすめです。

マクロビオティックを実践する有名人は?

マクロビオティックが広く知られるようになったのは、マドンナをはじめとするハリウッドセレブが生活に取り入れたことがきっかけだったそう。

ジョン・レノンとオノ・ヨーコは、当時、食事はほとんどマクロビオティックだと応えたり、トム・クルーズもマクロビオティック愛好家として雑誌で紹介されたと言われています。
メダリストなど、マクロビオティックを取り入れている世界のトップアスリートも多いと言われ、日本ではプロフィギュアスケーターの浅田真央さんも取り入れていたと言われています。

明日から始められるマクロビオティック習慣はこれだ!

「プチマクロ」

マドンナのパーソナルシェフを合計10年務められた西邨マユミ先生が提案されている「プチマクロ」。日本で昔から伝わる食べ方に沿った4つのルールと3つの食べ方が基本。これならいつもの食事に取り入れられそうですね。

  • ルール1:全粒穀物が主役のバランスの取れた食事
    「白くない(精製されていない)穀物」が40-60%、野菜が20-30%、お豆や海藻が5-10%、お味噌汁など汁物は5-10%を目安にバランスがとれた食事を心がけましょう。
  • ルール2:有機野菜をたっぷり
    マクロビオティックでは、野菜は皮をむかずに食べるので、できる範囲で農薬を使わない有機野菜を選ぶのがお勧めです。
  • ルール3:動物性食材は控える
    プチマクロ料理では魚と肉は摂取しません。お味噌汁の出汁も鰹節などは使わず、昆布と椎茸に。
  • ルール4:白砂糖は控える
    白い精製されたお砂糖は一番敬遠してほしい食材のひとつ。精製されたものは白砂糖に限らず、ミネラルなど本来食材が持っていた栄養素が失われています。また、人の手によって精製されることで、植物本来の持つ力を摂取できなくなります。
  • 食べ方その1:30回以上よく噛む
    よく噛むと満腹感につながるので、食べすぎも防ぐことができます。
    またよく噛むことで、唾液が出るので、食べるときに体への負担を減らすこともできます。
  • 食べ方その2:腹8分目
    美味しくても食べ過ぎるのはもちろんNG。「ここでストップ」と意識しましょう。食べ過ぎないことは、健康の維持にもつながります。
  • 食べ方その3:就寝3時間前に食べ終わる
    寝る3時間前に食べ終わり、食べ物をきちんと消化しましょう。寝る直前に食事をすると、身体は消化吸収に集中してしまい、睡眠時に脳や身体を休めることができなくなるといわれています。

参照:1日1回からはじめるマクロビオティック生活の4つのルールと3つの食べ方〜西邨マユミのプチマクロ生活〜|Vegewel

通販サイト

マクロビオティックを取り入れた食事を試そうと思っても、オーガニックな食材が手に入りづらいという人も多いのでは。そんなときは、マクロビオティックの普及団体「日本CI協会」と関連する通販サイトで購入すれば手間をかけずにマクロビオティックを実践できる食材が購入できます。

■マクロビオティッククッキングスクールリマ
マクロビオティックの創始者である桜沢如一氏の妻である里真氏が創設したクッキングスクールが運営する通販サイト。
https://lima-netshop.jp/

■オーサワジャパン
1945年創業。マクロビオティックの伝統と考えに基づいた食材、菓子、調味料などが幅広く揃います。
https://new.ohsawa-japan.co.jp/

■マクロビオティック一週間体験セット
マクロビオティックの食材を販売するオーサワジャパンが提供する、温めたりお湯を注いだりするだけで手軽にマクロビオティックに基づいた食事が楽しめるセット。
1日3食7日分、ガイドブック付き。
https://new.ohsawa-japan.co.jp/index.pl?actmode=ItemDetail&iid=895

まとめ

生産時のCO2排出量の削減から注目を集める地産地消や野菜を中心とした食生活。

マクロビオティックの考え方は、SDGsと言われ始めるずっと以前から持続可能な経済も提唱している食事法かもしれません。
ご自身や家族の健康、サスティナブルな暮らしの実践に、まずはゆるくはじめて見てはいかがでしょう。

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