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習い事が子どもをダメにする?賢いママは詰め込まない!

目次

習い事をしている子どもはどのくらいいる?

先日、ママ友さん達と話していた時に聞かれたことがあります。
「もうすぐ学年が上がるけど、習い事増やすこととか考えていますか?」

近所のママ友さんたちが中学受験にチャレンジさせるため、習い事を増やしたという話を聞き、不安になってしまったと言うのです。

そのご家庭は既に4つも習い事をされていて、私はもう十分すぎるのではないかと感じましたが、そのお母さんが不安になる気持ちもわかりました。

どのお母さん方にも共通して言えるのは『子どものためを思えばこそ』ということがとてもよくわかるので、尚更何がベストなのかを決めるのは難しい気がします。

『子どもの興味・関心を広げてあげたい』『子どもに基本的なことは身につけさせたい』と考えるご家庭は多いでしょう。

3歳頃の幼児教室から習い事に通い始める子が増え、小学校に上がると全体で80.4%の子どもが何らかの習い事に通っています。

1989年度調査(※1)では、習い事をしている小学生は39.1%であったことから、ここ30年の間に習い事をする小学生は倍になったと言えます。

参照:学研教育総合研究所|『小学生の日常生活・学習に関する調査』

現在、小学校に入学する子どもが通っている習い事数の平均は「2つ」。

英会話、公文、そろばん教室などの学習系を1つと水泳や体操などの運動系を1つという組み合わせが多いようです。

学習系を2つ、運動系を2つ、といった選び方をしている家庭は多くないようです。皆さん、バランスを考えて選んでいる方が多いようですね。

『自分ができなかったから、子どもにはやらせてあげたい。』『自分もためになったから、子どもにもやらせてあげたい。』おうちの方が子どもだった頃にしていた習い事も大きく関係してくるようです。

そこにお子さん自身の希望も加わると、ついついあれもこれも・・・と習い事を増やしていきたくなってしまいます。

『仲良しの〇〇ちゃんと一緒に通いたい。』『今の時代は得意なものを伸ばす方がいいのかしら』考え出すとキリがないですね。

けれども安易に習い事を増やしてしまうのは注意が必要です。

習い事でスケジュールをいっぱいにされると、子どもは活発で利発になるどころか、自発性を失って「子供らしさ」を失ってしまうと言われているのです。

子どもの習い事、何を選ぶ?【2022年】人気のおすすめ習い事5選

子どもの習い事、何個にするべき?

本来、子どもの脳は幼児期に奇跡的な成長を遂げるので、自然のなかで遊んだりうちのお手伝いをしたりするだけでも十分発達していくものです。

けれども習い事が多すぎると、子どもにとっての自由な時間がなくなってしまいます。自然の中で遊んだり、うちのお手伝いをしたりする時間はありません。

望ましい脳の発達を阻害してしまったり、学校での課題や宿題が追いつかなくなってしまったりする子どもが出てくるようです。

それでは、習い事は何個にするべきなのでしょうか。

子どもの年齢・性格にもよりますが、習い事の数が「3つ以上」になるとスケジュールの管理や体調の管理がうまくできなくなる子どもが出てくるようです。

子どもによっては2つでもせいいっぱいな子もいるでしょう。1つだけでも重荷に感じてしまうこともあるかもしれません。

次から次へと押し寄せてくる習い事に、始めは意欲的だったのが徐々に受け身一辺倒になっていってしまうでしょう。

時間や心に余裕をもって課題や宿題に取り組めているか、子どもなりに時間やスケジュールを考えて動くことができているか。

子どもが小さいうちは保護者の方がよく見て、コントロールしてあげることが大切です。

そして空いた時間は何につかうのがいいのか。それもまた気になりますよね。

習い事以外の子どもとの時間、オススメの過ごし方

あくまで子ども自身がしたがることを優先に考えた上での話になりますが、外で一緒に遊ぶ、アウトドアを楽しむと良いという検証をされている方がいます。

『自然は人間がコントロールできるものではない。刻一刻と変化する自然条件になんとか適応したり、問題を回避したりしながら解決する能力が求められる。』東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター副センター長、東北大学華麗医学研究所教授の瀧靖之さんはそう著書の中で述べています。

親が子どもをほめてあげると脳の発達に良い。そしてたくさんほめてあげるためには、一緒に色々なことをやるという環境をつくるのがよいとされています。

一緒に何かをするからこそ「こんなことができるのか。」「こんなことに興味があるのか。」という様々なことに気付かされるでしょう。気づくことやほめることが増えたり、ほめるポイントが日常生活とは違ったものになったりします。

一緒に図鑑やガイドブックを見て、一緒にアウトドアに行く。そしてそこで見つけたものをまた家で一緒に調べる・・・。

子どもを連れてアウトドアに出かけるのは、準備の手間や休みなどの時間の調整も含めて労力のかかることです。

そして実際にフィールドに出れば元気いっぱい走り回る子どもについていくだけで、体力的にもきついですよね。危ないことをしようとしてハラハラすることも。体力的にともにへとへとになり、予測もしなかったトラブルもあるかもしれません。

それでもそれを親子で一緒に乗り越えた、やり遂げた、というのは何事にも替えがたい体験になるでしょう。

賢いママは、幼い頃から子どもに何を教えているのか

では、具体的に皆さんが知っている方のお話を二つさせていただこうと思います。

まずはマルチタレントとして広く活躍されている所ジョージさん。

クイズ番組ではかなりの正解率を誇り、VTR問題はVTRが出た瞬間に正解。冠番組の司会では程よく力の抜けた感じの中に言葉のセンスを感じる頭の回転の速さを感じます。

IQは138と高く、シンガーソングライターとして音楽の才能や味のあるイラストも描くことで芸術的な才能も兼ね備えています。

そんな所ジョージさん。どんな学生時代を送ってこられたのでしょうか。

小学校時代はプラモデルが好きなどちらかというとインドアな趣味をもち、
中学校時代はテニス部、
高校時代はハンドボール部とバイト生活を送っていたそうです。

大学では一度も授業に出席せずにアーチェリー部に所属。活動に夢中になりすぎて退学してしまいます。型にはまらない自由な生き方が、生まれもった才能を最大限生かす結果となったのでしょう。

自由な時間で新しく斬新なアイデアや発想を生み出す。所ジョージさんの世田谷ベースにはそんな楽しいことを目一杯満喫してきた生き方を象徴するようなコレクションが所狭しと並べてありますよね。

その時その次代に興味のあるものに深くのめり込み、自分の『好き』を発見する。習い事や課題に追われる毎日を送っていてはできないことではないでしょうか。

次にご紹介するのは、東洋経済オンラインでの3年にわたる人気コラム連載で膨大な数の相談をこなしてきたミセス・パンプキンさん。

彼女は『世界中のエリートの働き方を一冊にまとめてみた』『最強の働き方』の著書であるムーギー・キムさんの母親でもあります。

彼女は一般的な家庭ながら4人の子どもをそれぞれ国際弁護士・国際金融マン・海外著名大学教員・公認会計士として育てあげました。

そんな彼女が自らNPOやベンチャーに移ったり、起業したりした先でリーダー的な存在に駆け上がった人たちに幅広くアンケートをとったそうです。

『自らが受けてきた家庭教育の特徴は何だと思うか。』そこで一番多かった回答は「自分にとって何が大切で、自分は何がすきなのかを常に問い続ける教育」であったということです。

「自分探し」と「自分で決断できる力」を養ってあげるには、好きなことを自由に探させてあげることが大切なのです。

アンケートは他にもあり、「幼児期の習い事から子どもに選択させた」という家庭が多くあったそうです。

こうした家庭では一事が万事で、日々の生活全般においても、子どものことは子どもに決めさせているという親の方針が子どもに伝わっています。

子どもが「親に無理やりやらされている」と思っているうちは、何をやっても主体的に取り組もうとはしません。

自分で考え、自分で決断することを覚えさせる機会を人生の早い段階で子どもに与えることも大切なことなのだと思います。

「自分が好きなものは何か?」を知ることの大切さとは

著者である私自身、高校2年生の時に高校卒業後の進路について考えた時に初めて「私が好きなものって何だろう・・・。」と考える機会がありました。

それまでは親に勧められた中学受験をし、エスカレーターで私学中学校高校と進み、その間にいくつかの習い事や受験塾に通ってきました。友人とも仲良く楽しく過ごし、特に勉強を苦としたこともなく、決められた習い事もそれなりに楽しんできました。

けれども『自分の好きなものって一体何?』ということに向き合ったことは一度もなく、夢中になって一心不乱に・・ということもなかったのです。

そこからはまず『自分は何が好きなのか』ということを探し始めました。恥ずかしい話です。私は何をやっても中途半端な気持ちでいました。

けれども初めてそこで人生のスタートに立った、という気持ちにすらなったのです。好きなものを見つけ、具体的な職業という目標も決まり、そこに到達するまでの手段も決まりました。

目標が決まってからは本当に走り続けましたが、毎日が充実していました。目標を達成し仕事に就くことができたのは幸せでした。

まとめ

低年齢の頃は子供の可能性を見極めるという意味で複数の種類の習い事を体験させることは大切なことだと思います。

けれども習い事をただ単にこなしているだけというようになってしまうと、全てが中途半端になってしまうこともあります。

中途半端になってしまうと「達成感」や「充実感」を得ることが難しくなってきます。そこには自分が考え自分で決めた目標がないからです。

子どもの習い事の場合、教わることが多いのでどうしても受け身にもなりがちです。その中での新しい発見や自発性をもって物事に取り組むことは少ないかもしれません。

だからこそ、ある程度子ども自身が自由にできる時間を確保すること・習い事を詰め込みすぎないことが大切になってくるのです。

現代を生きる子どもたちは本当に忙しく、「好き」を見つける時間すらないのかもしれない・・・と子どもたちを見ていて思います。

私達が子どもだった頃よりも学習指導要領の内容も遥かに増え、身に付けなければならないスキルも高まるばかり・・・。

色々な「好き」なことを子どものうちからたくさん体験して、自分の「好き」を見つけてほしい。

「好き」が好奇心を高め、学習意欲を高め、「目標」が形作られ、それを達成するために努力を重ね、そして目標を達成する。

習い事もとても大切ですが、それと並行して「好き」を育てる時間も意識してゆっくり取り組んでみると双方充実した時間を過ごせるのではないでしょうか。

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